
簿記の勘定科目 現金過不足の原因、取引、仕訳例~簿記3級独学講座
現金過不足とは、現金の帳簿上の残高と実際の残高の違いを言います。現金による売上や経費の支払いをする会社は現金に関する取引が多く、現金の残高は常に変動します。日々の現金の記帳が漏れなく正確であれば、現金の実際残高と現金の帳簿残高は必ず一致しますが、現金に関連する取引が多いと、記帳漏れや記帳誤りが生じ、現金の実際残高と帳簿残高が一致しないことが頻繁に発生します。そのため現金を定期的に実査し、実際残高を帳簿残高の違いの原因を把握し、本来の仕訳により帳簿残高を実際残高に合わせるようにします。しかし、差異原因が分からないものについては一時的に現金過不足勘定で処理し、現金勘定の残高を実際の残高に合わせるようにし、後日、原因が判明したときに現金過不足勘定から本来の正しい勘定に振り替えます。そして、決算日までに差異原因が判明しなかったものについては、その金額を雑損、もしくは雑益で処理します。なお、決算で生じた現金過不足は、現金過不足勘定を用いずに仕訳します。