投資信託の価格・値段(基準価額)とは?どう決まる?いつ決まる?

投資信託の基準価額の意味。売買価格・値段の決まり方、決まるタイミング

投資信託がいくらで売買されるのか、投資信託の値段はどのように決まるのか、疑問に思っている人は少なくありません。

結論から言いますと、投資信託の値段は「基準価額」を基に計算されます。

では、投資信託の基準価額とは何でしょうか?いつどのように算出されるのでしょうか。また、どのような要因で基準価額が上下するのでしょうか。

ここでは、投資信託の基準価額とは何か?基準価額はいつ、どのように決まるのか?基準価額の変動要因は何か?について解説していきます。

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基準価額の確認方法

投資信託の価額・値段(取引価額)となる「基準価額」は、日本経済新聞を初めとした多くの新聞で毎日掲載されている他、購入した販売会社、運用会社で確認することができます。

ただし(公募)投資信託は2021年2月末現在約5,900種類程あり(投資信託の基準価額とは?)、数が膨大であることから全ての銘柄が新聞に掲載されている訳ではありません。新聞にない銘柄は販売会社や運用会社で確認することができます。

なお投資信託の価額は営業日の取引終了後に1回だけしか変更されないため、新聞に掲載されている基準価額は前日のものになり、取引価格とは異なります。

投資信託の基準価額とは?

投資信託の基準価額とは、投資信託の一口当たりの価格のことを指します。

投資家が投資信託を購入もしくは換金する際には、この基準価額を参考に取引を行うことから、基準価額が「投資信託の値段」として扱われます。

基準価額の計算方法

投資信託の基準価額は、投資信託で運用している資産の時価総額(純資産総額)を投資信託の受益権総口数で割って計算します。

○基準価額=純資産総額÷受益権総口数

「純資産総額」とは、投資信託が保有する株式や債券などの資産の時価総額に株の配当や債券の利息などを加えた資産総額から、運用にかかる手数料等を差し引いたものになります。

これは、投資信託の運用状況や運用資産の残高を指していることから、投資信託の規模を示しています。

「受益権総口数」とは、投資信託を購入した受益者が保有する全ての受益権を合計した口数のことです。

「口数」とは、受益権の単位で投資信託の売買単位のことを指します。

なお新聞などで公表されている基準価額は、通常1万口当たりの価格となっています。これは、多くの投資信託が最初に1万口当たり1万円で発売されるためです。

基準価額計算例
時価1億円の組み入れ資産を保有し、利息や配当が1千万円、信託報酬などの管理費用が1百万円、受益権総口数が1百万口の投資信託の基準価額は、
(1億円+1千万円-1百万円)÷1億万口=1.09円となります。
新聞などで公表されている基準価額は、1万口当たりの価格のため、1.09円を1万倍して10,900円になります。

購入金額と基準価額の違い

投資信託を購入する時の値段は「基準価額」を基に計算されますが、基準価額は取引終了後に計算されるので申込時点で購入価格は決まっていません。

購入価格は、注文が確定した日(約定日)の夕方に算出される基準価額を基礎に計算されます。投資信託の種類によっては、翌営業日の基準価額を基礎とするものもあります。

そのため購入価格は買った後にしか分かりません。また値段を指定して(指値で)買うこともできませんので、市場の乱高下が激しいときは、想定外の購入価格になってしまうこともあります。

さらに、購入手数料も別途必要になります。購入手数料は購入金額の何%といった形でかかることが多く、割合は販売会社によって異なります。

なお、購入手数料のかからない投資信託(ノーロード)もあります。

購入金額を確定するには
投資信託をスポットで購入する場合、購入口数を指定する方法と金額を指定する方法のいずれかを選択できますが、口数指定の場合、購入の約定時点では基準価額が不明なため購入金額が確定しません。

株式市場の乱高下が激しい場合などは想定外の購入金額になることがありますので、約定時点で購入金額を確定させたい場合は、金額を指定して注文することをお勧めします。

約定日の基準価格10,000円、確定基準価額10,100円、購入口数100口、購入金額100万円、購入手数料3%の投資信託を例に2つの方法の購入口数、金額の違いを示します。

・購入口数を指定する方法
購入口数100口の購入手数料、消費税込みの購入金額は、
10,100円×100口+(10,100円×100口×3%)+(10,100円×100口×3%×10%)=1,043,330円
となります。

・購入金賀を指定する方法
1万口あたりの金額は、
10,100円+10,100円×3%+10,100円×3%×10%=10,433.3円。

購入金額100万円を1万口あたりの金額で割り、購入口数を求めると、
1,000,000円÷10,433.3円=95.846口
となります。

購入金額 購入口数
購入口数を指定 1,043,330円 100.000口
購入金賀を指定 1,000,000円 95.846口
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投資信託の基準価額はいつ決まる?決まり方は?

投資信託には「上場投資信託」と「非上場投資信託」の二種類あり、上場されているかいないかによる一番大きな違いは価格の決定方法にあります。

上場投資信託

上場投資信託の価格には、「市場価額」と「基準価額」があります。

○市場価額

市場価額とは、市場の需給バランスによって決定する金額で、この金額で売買することになります。

上場投資信託は、株式と同じように証券取引所が開いている間、常に不特定多数の投資家によって売買されていますので、常にその需給バランスによって価格が形成されています。

現時点での市場価格は証券会社のホームページ等で確認できます。

○基準価額

投資信託の時価純資産の1口当たりの金額を表します。

なお、基準価額は前営業日終了後に計算した価格です。上場投資信託の市場価格は一時的な市場の動きによって大幅な高騰や下落を生じる可能性があるため、基準価額と市場価格に大幅な乖離を生じるケースもあります。

市場価格が基準価額を上回っている場合は、投資信託の純資産に対して割高に取引されていることになり、市場価格が基準価額を下回っている場合は、投資信託の純資産に対して割安に取引されていることになります。

ETFなどインデックス型で運用されている投資信託は、市場価格と基準価額との差が極力小さくなるように運用されています。

非上場投資信託

非上場投資信託の価格は、基準価額になります。

基準価額は投資信託の時価純資産の1口当たりの金額で、各営業日終了後1日に1回だけ計算されます。

非上場投資信託の売買価格は、基準価額になりますが、公表されている基準価額は前日までのものになりますので、購入・換金を約定した時点では実際の取引金額はわかりません。

このような投資信託の購入・換金の約定にあたって、申込み段階ではその金額が分からないようにしていることをブラインド方式といいます。

ブラインド方式を採っている理由は、購入の額を前日の基準価額にすると、前日の基準価額が購入の約定時の時価純資産より高いタイミングで購入されたりすることで、他の受益権者に不利益が生じるためです。

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基準価額の変動要因

基準価額の変動要因には以下のようなものがあります。

・運用損益
・分配金支払
・運用管理費用
・購入や償還による受益権総口数の増減

運用損益
ファンドが運用している株式や債券の時価が上がると純資産総額が増加し、それに伴って基準価額も上がります。

逆に株式や債券の時価が下がると純資産総額が減少しますので、基準価額も下がります。

分配金支払
投資信託には、分配金が支払われるものと支払われないものがありますが、分配金は主に運用利益を投資口数に応じて投資家に配分するものです。

分配金は純資産総額から支払われるため、分配金が支払われると純資産総額が減少し、基準価額が下がります。

ただし、運用実績の良い投資信託であれば、分配金の支払い後も利益を上げ続けますので基準価額は上がります。

また、分配金を再投資することもできます。分配されるお金をそのまま投資信託に投資するので複利で運用でき、大きく持ち分を増やすことができる可能性があります。

運用管理費用(信託報酬)
投資信託は、運用の指示を出す投資信託会社、ファンドの資産を管理する信託銀行、ファンドの募集・販売、分配金や償還金の支払いをする販売会社の3者がそれぞれの業務をしています。投資信託を保有している間は、この3者に管理運用費用を支払う必要があるため、純資産総額が減少し基準価額の下落要因になります。

購入や償還による受益権総口数の増減
投資信託が新に買われ受益権総口数が増えている割に純資産総額が増えていない場合は、基準価額が下がります。

また投資信託が買われるより解約される口数が多く、受益権総口数が減っている割に純資産総額が減っていない場合は、基準価額が上がります。

投資信託の基準価額まとめ

・投資信託の価格は基準価額を基に計算される

・基準価額は「運用損益」「分配金」「運用費用」等によって日々変化する

・上場投資信託については基準価額とは別の市場価額がある

・投資信託の基準価額とは、投資信託の一口当たりの価格のことを指し、「純資産総額÷受益権総口数」で計算される

・投資信託の基準価額は毎営業日終了後に計算される

・投資信託の基準価額は、新聞や投資信託を購入した販売会社、運用会社で確認できる

・新聞などで好評されている基準価額は通常1万口単位である

・新聞や販売会社、運用会社の公表する基準価額は前日のものであり、当日売買される投資信託の価格ではない

・購入の額を前日の基準価額にすると、他の受益権者に不利益が生じる可能性があるため非上場投資信託の売買価額は約定時には分からず、後日に判明するブラインド方式が取られている

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