単式簿記とは?複式簿記とは?それぞれの意味と違い、書き方~簿記3級独学講座
単式簿記とは、一つの取引につき一つの科目を使用して帳簿に記録していく方法をいいます。例えば、現金や預金などある特定の財産の増減する取引だけに絞って1科目だけ記録するものです。そのため一つの取引項目を把握したい場合におすすめします。複式簿記とは、財産の増加にも財産の減少にも必ずその原因があり、財産の増減という事実をその結果と原因とから捉えます。すなわち一つの取引について財産の変動と損益という2方面から着眼して、取引を「資産」「負債」「資本」「収益」「費用」のいずれかに属する勘定科目により借方と貸方に同じ金額を記録する方法で、複式簿記により簿記の目的である「(1)事業者の財産管理のために日々の経済活動による財産の変動を記録する」、「(2)一定期間の経営成績、一定期日の財政状態を明らかにし、利害関係者の意思決定に役立てる」といった目的を達成させることができます。具体的には、商品を掛けで販売した場合、「売掛金という財産の増加」という事実の認識とともに、財産の増加の原因を「売上(収益)の発生」と認識します。なお、単に簿記という場合は、複式簿記のことをいいます。また複式簿記には、商品販売やサービス提供者を対象とする商業簿記、製造業で適用される工業簿記などがあります。