研究開発費とは?研究開発費の会計処理、仕訳 商業簿記2級独学講座
研究開発費とは、新製品などの研究や開発に関する費用で、原材料費や人件費、固定資産の減価償却費等、研究開発のために費消されたすべての費用を含みます。特定の研究開発目的のためだけに使用され、他の目的には機能的・物理的に転用できない有形固定資産などの取得原価も固定資産としては処理せず研究開発費として一時に費用処理します。
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研究開発費とは、新製品などの研究や開発に関する費用で、原材料費や人件費、固定資産の減価償却費等、研究開発のために費消されたすべての費用を含みます。特定の研究開発目的のためだけに使用され、他の目的には機能的・物理的に転用できない有形固定資産などの取得原価も固定資産としては処理せず研究開発費として一時に費用処理します。
無形固定資産とは、具体的な形はないものの有形固定資産と同じように所有することで経済的な便益を得ることができる資産をいいます。無形固定資産には、特許権や商標権などの法律上の権利やソフトウエアやのれんといった経済上の価値があります。
リース取引とは、特定の物件の所有者である貸手が、当該物件の借手に対し、合意された期間(リース期間)にわたりこれを使用する権利を与え、借手は、合意された使用料(リース料)を貸手に支払う取引をいいます。リース取引は、法的には賃貸借取引ですが、契約条件によっては実質はお金を借りて固定資産を購入する取引と同じものがあり、その場合は会計処理も借入をして固定資産を購入した時と同じようなものになります。簿記2級の検定においてはリース資産の借手の会計処理、仕訳が学習範囲になりますので、ここではリース資産の借手の会計処理、仕訳について解説します。
固定資産を取得するために国や地方公共団体から補助金を受けることがありますが、補助金に対しては法人税などの税金がかかり、そのため税金の分だけ固定資産の取得資金が減ってしまい、補助金の効果が減るという問題があります。そこで、補助金に相当する金額だけ固定資産の取得原価を減らし、損金(税務上の費用)として認め課税所得を減らすことで補助金に対して税金がかからないようにすることができます。この固定資産の取得原価から補助金等の金額を差し引いて計上することを圧縮記帳といいます。すなわち固定資産の取得に際し補助を受けた場合、本来、資本助成の意味をもつ補助金が収益とみなされ税金がかかってしまい、資本助成の意味が薄れるため、補助金を受けた年度に同額の損金を計上することで、補助金に対する課税を回避することが認められています。ただし圧縮記帳を行った場合、圧縮後の取得原価に基づき減価償却が行われることになり、圧縮前の取得原価に基づく減価償却より減価償却費が少なくなり、少なくなった減価償却費は利益(課税所得)を増やし、固定資産の耐用年数にわたり税金が増えることになります。よって、圧縮記帳をすることで一時的な課税は回避できますが、固定資産の耐用期間全体で考えた場合は、課税の弊害は回避されず、課税の繰り延べ効果しかありません。このことから、圧縮記帳とは法人税等の課税の繰延べを目的に、固定資産の取得原価から国庫補助金等の金額を差し引いて計上することをいいます。圧縮記帳の処理方法には、直接減額方式と積立金方式の2種類がありますが、簿記2級の検定では直接減額方式による処理だけが試験範囲となっていますので、ここでは直接減額方式の処理・仕訳について解説します。
有形固定資産の減少取引には、売却や除却、廃棄、買換え、災害による滅失・臨時損失など様々ありますが、いずれも損益に影響を及ぼす可能性があり、そのため減少した固定資産の帳簿価額を算定することが重要になります。ここでは固定資産の減少取引である売却、除却、廃棄、買換え、滅失・臨時損失時の処理・仕訳について解説します。
減価償却とは、費用配分の原則に基づいて利用や時の経過による固定資産の価値の低下を見積もり、取得原価を一定期間にわたり各事業年度に費用(減価償却費)として配分する手続きをいい、価値の減少を客観的に把握することは難しいため、一定の仮定に基づき価値の減少を把握します。これは、減価償却の最も重要な目的が適正な費用配分を行なうことで毎期の損益計算を正確にすることであり、利益におよぼす影響を顧慮して減価償却費を意図的に増減することは、損益計算をゆがめるものとして認められず、あらかじめ定めた減価償却方法に従い、計画的、規則的に実施される必要があります。ただし、土地は使用しても価値は減少せず、建設仮勘定は使用していないので、いずれも減価償却をしません。多くの固定資産は物質的原因又は機能的原因によって価値が減少しますが、物質的な価値の減少は利用や時の経過による磨滅損耗を原因とするもの、機能的な価値の減少は物質的にはまだ使用できても外的事情により陳腐化、不適応化したことを原因とするものです。固定資産の価値減少が主に時の経過を原因として発生する場合には、期間を配分基準とする方法(定額法や定率法)が合理的であり、固定資産の価値減少が主に固定資産の利用に比例して発生するものである場合は、利用や生産高(生産高比例法)を配分基準とするのが合理的です。ここでは、減価償却の簿記2級の学習範囲である定額法、定率法、生産高比例法を、また減価償却の記帳方法である直説法と間接法を解説します。
有形固定資産とは1年以上の長期にわたり使用することを目的として保有する資産をいい、建物や構築物、機械、備品、車両運搬具、土地、建設仮勘定など具体的な形のあるものをいいます。有形固定資産は1年以上にわたり使用し、時の経過や使用とともに消耗し価値が減るため取得時に費用処理するのではなく、資産の種類に応じた費用配分の原則によって、資産の取得価額を使用期間にわたり各事業年度に配分しなければならないとされています。このようなことから取得原価の決定は、減価償却にとって重要な意味を持ちます。ここでは、有形固定資の取得価額、建設仮勘定、割賦購入の仕訳・処理などについて解説します。
ある会社の発行する社債や公社債を取得すると、社債や公社債に付いているクーポンにより利息を受け取ることができます。クーポンには利息の期日が記載されており、期日の到来した利札は、通貨代用証券として簿記では現金として処理するとともに、有価証券利息(収益)を計上します。しかし、社債や公社債を売買する場合、利払い日と売買の日が必ずしも一致しないため、社債、公社債を売却する人、購入する人の利息(端数利息)の計上方法が問題になります。ここでは、社債や公社債の利払い日と異なる日に売買がされた時の有価証券利息計算方法(端数利息、日数の数え方)、受取配当金の仕訳についてわかりやすく解説します。なお、有価証券利息、受取配当金いずれも損益計算書では、営業外収益に計上されます。
有価証券には様々あり、国債や地方債、株式、社債、投資信託の受益証券などが代表的なものですが、基本的に有価証券とは財産価値を持ち、譲渡することで、有価証券の持っている財産価値を移転させることができます。簿記において有価証券は、保有目的によって「(1)売買目的有価証券」、「(2)満期保有目的の債券」、「(3)子会社株式及び関連会社株式」、「(4)その他有価証券」に区分され、それぞれの区分に応じて、貸借対照表価額、評価差額、評価損益、有価証券利息等の処理が異なります。ここでは、有価証券の区分ごとの内容、決算処理(期末評価)、取得・売却、翌期首の仕訳、貸借対照表、損益計算書での表示について解説します。
商品販売で得た利益は、売上高から売上原価を控除して計算されますが、売上原価は、「期首商品棚卸高+当期商品仕入高-期末商品棚卸高」により計算されますので、期末商品の金額が変われば売上原価が変わり、利益も変わります。商品の有り高は商品有高帳などの帳簿により管理されていますので、期末には原則として帳簿通りの数量が存在するはずです。しかし実際には、盗難や紛失、仕入計上や出荷記録誤りにより商品の実際残高数量と帳簿残高数量は異なることが多々あります。この場合、会社の利益が正確に計算されませんので期末に実地棚卸をして商品の実際有高を帳簿に反映するようにします。さらに、決算では商品の仕入価格(取得原価)と期末時価(正味売却価額)を比較し、期末時価が取得原価を下回る場合は、期末時価まで評価を下げることが必要になります。期末の最終の商品棚卸高は、商品ごとの「商品単価×実際数量」、売上原価は期末の最終の商品棚卸高に基づき計算したものになりますが、①帳簿棚卸資産残高に基づく売上原価の計算②棚卸減耗損の計算③実際棚卸資産数量に基づく時価評価による商品評価損の計算④次期繰越商品の計算⑤損益計算書上の表示区分の決定の順序で計算されます。ここでは、商品を実際数量に合わせる方法、商品評価損の求め方、仕入(売上原価)勘定への振替仕訳、損益計算書での表示について解説します。