簿記の勘定科目 仮払金、仮受金とは?取引、仕訳例わかりやすく 簿記3級独学講座

仮払金、仮受金とは?取引、仕訳例

仮払金(資産)とは、現金や預金などの支出はあったものの、金額や借方側の勘定科目が確定しない場合に一時的に使う勘定科目をいいます。従業員の出張旅費や接待交際においてとりあえずの概算額を仮払いした時に発生します。

後日、金額や借方の勘定科目が確定した時に、金額を修正したり、本来の勘定科目へ振替処理します。

一方、仮受金(負債)とは、内容や金額が不明な入金があった時に一時的に使う勘定科目をいいます。

後日、金額や貸方の勘定科目が確定した時に、金額を修正したり、本来の勘定科目へ振替処理します。

仮払金も仮受金も、あくまで一時的な勘定で、できるだけ速やかに決済することが前提の勘定科目です。

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仮払金の処理・仕訳

内容や金額が不明の金銭を一時的に仮払いした時は、仮金勘定(資産)の借方に記帳し、内容や金額が確定したとき
に仮払金勘定の貸方に記帳します。

仮払金の取引・仕訳例

(1)5月1日、従業員の出張旅費の金額が確定していなかったので宿泊費、交通費として30,000円を現金で仮払いした。

(借) 仮払金 30,000円 (貸) 現 金 30,000円

(2)5月15日、5月1日に仮払いした出張旅費の金額が28,000に確定したため、2,000円の返金を受けた。

(借) 旅費交通費 28,000円 (貸) 仮払金 30,000円
(借) 現 金 2,000円

(3)5月20日、得意先接待のため、営業に現金30,000円を仮払いした。

(借) 仮払金 30,000円 (貸) 現 金 30,000円

(4)5月21日、営業より接待交際費の領収書35,000円を受け取り、5月20日に支払った仮払金の不足5,000円を現金で支払った。

(借) 接待交際費 35,000円 (貸) 仮払金 30,000円
(貸) 現 金 5,000円

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仮受金の処理・仕訳

内容や金額が不明の金銭を一時的に預った時は、仮受金勘定(負債)の貸方に記帳し、内容や金額が確定したときに仮受金勘定の借方に記帳します。

仮受金の取引・仕訳例

(1)6月1日、得意先より普通預金に150,000円の入金があったが内容不明のため仮受金で処理した。

(借) 普通預金 150,000円 (貸) 仮受金 150,000円

(2)6月10日、6月1日の入金は立替金の入金であることが判明した。

(借) 仮受金 150,000円 (貸) 立替金 150,000円

(3)6月20日、得意先より普通預金に200,000円の入金があったが、当社の売掛金の記録が150,000円であり、金額を先方とすり合わせするために仮受金で処理した。

(借) 普通預金 200,000円 (貸) 仮受金 200,000円

(4)6月25日、6月20日の入金が先方の過払いであることが判明したため差額50,000円を普通預金から支払った。

(借) 仮受金 200,000円 (貸) 売掛金 150,000円
(貸) 普通預金 50,000円

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