自動車保険の基礎知識!自動車保険の種類、補償内容・補償対象は?

自動車保険の種類と基礎知識

何気ない日常。

車に乗って自宅に帰る途中の自動車事故の話。

場所は自宅近く、目の前には倒れたまま起き上がらない近所の大学生。

事故のはずみで車が住宅へ衝突し、煙を上げている。

同乗していた子どもと自分も怪我をしている状態。

「事故をしてしまった」という事実に直面し、どうしていいかわからない。

数日後、大学生は死亡。

損壊した住宅の修理を迫られ、自分の車も廃車状態。

近所の目もあり、この地に住み続けることも出来ず、子どもと自分も治療に通いながら、数億という莫大な金額の賠償を背負いながら生きていかなければならない。

このような事が実際に世の中で起こっていて、アナタにとっても例外ではありません。

いつ、どんな事が起こるか分からない車の運転。

自分では気をつけていても、常にリスクは潜んでいます。

加害者にも被害者にもなり得る自動車事故は、一瞬で人生を狂わせます。

自動車事故により数千万円~数億円の被害や賠償を受けるとしたらどうですか?

よほどの大富豪でもなければ自分一人では到底解決できる金額ではありませんよね。

このような大きな事故が起こったときに頼りになるのが「自動車保険」です。

事故を無かったことにはしてくれませんが、経済的危機からアナタを救う事が出来る、自分で出来る備えなのです。

では、自動車保険とは一体何なのか?

どんな種類の保険がどういった時に役立つのかを紹介します。

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自動車保険の種類補償内容・補償対象

自動車保険は、法律ですべての自動車(二輪含む)に加入が義務づけられている「強制保険」と強制保険では補償きしれない部分を補うため任意で加入する「任意保険」に大きく分けられます。

それぞれ保証してくれる保険の内容を見ていきましょう。

強制保険

強制保険とは、文字通り強制的に加入しなければいけない保険で、「自動車損害賠償保障法」という法律で加入が義務づけられていることから「自動車損害賠償責任保険(自賠責保険)」と呼ばれています。

車を所有する全ての人が法的に加入を義務付けられている保険です。そのため自賠責保険に加入していない車や自賠責保険の有効期間が切れている車は、法的には一般道を運転できません。

※自賠責保険に加入していない場合、車検も通りませんし、懲役又は罰金、さらには免許停止の対象になり、自賠責保険の証明書を自動車に積んでいないだけで罰金の対象になります。

また、自賠責保険に入ってさえいれば全ての補償や損害がカバーできるわけではありません。

自動車事故を起こした場合、
・相手に怪我を負わせる
・相手の自動車やその他の物を壊す
・信号やガードレールなどの公共物を壊す
・自分が怪我する
・自分の自動車やその他の物が壊れる
といったことが考えられます。もちろん相手や自分が死にいたることも考えられますが、自賠責保険でカバーされるのは「運転手、車の名義人以外の人」に限られています。すなわち、相手の自動車や物、自分のケガや自分・名義人の自動車などの損害については補償の対象外で、すべて自己負担になります。

さらに補償金額も大きくありません。補償金額を超えた分は加害者が補償する必要があります。
自賠責保険の補償金額の限度は、1名につき死亡3,000万円、傷害120万円、後遺障害が残ったときには1級~14級程度に応じて75万円~4,000万円に定められています。

出典:JAF

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任意保険

任意保険は、上記の自賠責保険の範囲で補えないリスクに対して個人が任意で備えておく保険です。

多くの方は任意保険を「自動車保険」と認識していると思います。

保険会社ごとにサービス内容は少し違いますが、基本的な構造は同じで、

・相手方への補償である「賠償責任保険」
・ご自身・搭乗者への補償である「傷害保険」
・車の補償である「車両保険」

に分けられます。

賠償責任保険

賠償責任保険とは、自分ではなく相手方に対する補償を目的とした保険です。

「対人賠償保険」と「対物賠償保険」に分けられ、

相手が怪我をしてしまったり、相手の所有物を自動車事故によって損害を与えてしまった場合などに適用されるので、万が一の大きな金銭的負担に備えることが出来ます。

任意保険に入る上で最も基本的な保険になりますので、自動車保険会社では見積もり段階で自動的に付帯しているのがほとんどです。

対人賠償保険

対人賠償保険は、「人」に対する賠償のための保険になります。

ここで言う「人」とは自分(被保険者)以外の人の事で自分(被保険者)への補償は範囲外となります。

自賠責保険と重複する保険になりますが、自賠責保険では賄いきれない部分の補填としての保険です。

対人賠償保険は賠償金が最も高額になるリスクに対して備えるものですので、保険金額を無制限にするなどしっか加入しておくことがおすすめです。

なお、自分(被保険者)の配偶者や被保険者又は配偶者と同居の親族(6親等内の血族、3親等内の姻族)、別居の婚姻歴ない子どもは保険の対象外になることがあります。また、自分(被保険者)が許可して自分の車を運転している他人は被保険者となり、保険の対象外になることがありますので、契約の際には補償対象者の範囲をきちんと確認しておく必要があります。

対物賠償保険

対物賠償保険は、「他人の財産への損害」に対して補償される賠償保険です。

さらに、対物賠償保険は損害を与えた「物」に対してだけではなく、その「物」に損害を与えたことにより発生した二次的な損害に対しても補償されます。

例えば、自動車事故で飲食店を損壊させてしまい、お店が営業できなくなった場合に、その店の修理費用だけでなくお店が復旧するまでの間休業することにより失った逸失利益も賠償請求されますが、対物賠償保険は、こういった二次的な損害の賠償請求に対しても補償してくれます。

程度や状況により様々ですが、自賠責保険は物損事故には適用されず、店舗を壊した時の休業補償など対物に対する賠償金額も個人では負担しきれないほど非常に大きくなるケースも多々あります。補償を無制限にするなど万一の時に備えておきましょう。

また、自分の範囲(又は他人の範囲)が問題になることがありますので注意が必要です。

対物賠償保険は他人の財産の損害に対してだけ補償されるものですので、自分で自分の家や車庫を壊してしまった損害などは補償してくれませんが、一般的な自動車保険では自分の範囲の中に配偶者や被保険者又は配偶者と同居の親族(6親等内の血族、3親等内の姻族)、別居の婚姻歴ない子どもが含まれています。
そのため、運転者が配偶者所有の物を壊しても補償は受けられません。

さらに、他人のものでも自分の管理下にある場合は補償されないことがあります。他人の物を借りていて、自動車事故で他人の物を壊してしまった場合などです。

このように対物賠償保険には意外な落とし穴もありますので、補償金額だけでなく補償対象がどこまで及ぶのかを約款できちんと確認するようにしましょう。

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傷害保険

傷害保険は、自動車事故により自分や搭乗者がケガし、病院代がかかったり、死亡した場合に補償してくれる保険になります。

「搭乗者傷害保険」「人身傷害補償保険」「自損事故保険」「無保険車傷害保険」に分類されます。

搭乗者傷害保険

自動車保険を契約した車に搭乗中の全員(運転手と同乗者)が対象となり、死亡や後遺障害、医療保険金が支払われる傷害保険となります。

保険金の支払われ方は保険会社により異なりますが、入院や通院の日数またはケガをした箇所ごとに定額が支払われます。

搭乗者傷害保険の保険金は医師の診断などによりケガが確定次第早期に支払われ、人身傷害保険や無保険車傷害保険、自損事故保険など、その他の保険による補償や事故の相手側からの賠償金の支払いがある場合でも受け取れます。

注意すべき点としては、保険対象の自動車に搭乗中以外の事故は対象外で、保険金は定額のため超過した医療費は自己負担になります。

後述する人身傷害保険と重複する部分が多い保険ですが、事故の際には2つの補償を受けることができるので、補償内容を手厚い内容にすることが可能となっています。

人身傷害補償保険

主に自分や家族の事故に備える保険で、自分と家族が契約対象の車に搭乗中の事故や歩行中の自動車事故、バスやタクシーに搭乗中の事故でケガや死亡した場合に保険金が支払われる保険です。

さらに、自分や家族以外の他人が、契約対象の車に搭乗中のケガや死亡の場合にも保険金が支払われます。
(補償の範囲は保険会社により色々ありますので、契約の際は確認が必要です。)

・酒気帯び運転などの重大な過失がない限り、過失割合に関係なく保険金(契約により上限あり)は支給される
・事故の相手から補償されるべき額は重複して受け取れない
・過失割合などを決める示談交渉の前に損害額が支払われる
といったことが特徴です。

人身傷害の賠償は、相手の過失割合分だけ求償するため、示談交渉が長引く場合など、治療費の先払いが困難な場合に役立ちます。

補償金額は、数千万円〜無制限などが用意されておりケガの後の後遺障害や休業損害、通院費、葬祭費用なども含まれます。

搭乗者傷害保険との違いは、搭乗者傷害保険はケガの箇所に応じてあらかじめ決められた定額の保険金を人身傷害保険金や相手からの賠償金を受け取っていても即時に受け取れますが、人身傷害保険では実損害額が確定した後での受け取りになります。そのため事故の相手から補償されるべき金額は受け取れません。ただし、運転中だけでなく歩行中の事故も保険の対象になります。

なお一般的な自動車保険では、家族の範囲は、
・被保険者の配偶者
・被保険者又は配偶者の同居の親族(6親等内の血族、3親等内の姻族)
・別居の婚姻歴ない子ども
になります。

自損事故保険

保険契約中の車を信号にぶつけた、縁石に乗り上げたなど相手がいない自損事故の場合、同乗者のケガに対しては自賠責保険で補償されますが、自分がケガした場合や物損に対しては自賠責保険で補償されません。

また、相手のある事故の場合でも、過失がすべて自分にある場合は、相手の自賠責保険や任意保険は支払われませんが、こういった場合に最低限ではありますが、補償をしてくれるのが自損事故保険です。

自損事故保険は、自損事故で運転者や同乗者がケガや死亡したときなど、人に損害があった場合に補償をしてくれます。

ただし、自賠責保険や人身傷害補償保険など他に補償してくれる保険がある場合は、人身傷害補償保険などから優先的に支払われますので、自損事故保険は受け取れません。そのため、自損事故保険を受け取る場合は非常にまれなケースとなります。

無保険車傷害保険

対人賠償保険に加入していない車、または対人賠償保険に入っていても補償が十分でない車との事故で、保険対象の車に乗車していた人がケガや死亡した場合で、相手方が負担すべき賠償額のうち相手方の保険金額を超える部分に対しこちら側の損害に対して十分な補償が得られない場合に、自分が加入している保険会社から補償を受けることができる保険です。

補償の対象となる人は、
・被保険者
・被保険者の配偶者
・被保険者又は配偶者の同居の親族(6親等内の血族、3親等内の姻族)
・別居の婚姻歴ない子ども
・上記以外で契約の対象となる車に乗車していた人
になります。

なお、被保険者、配偶者、被保険者又は配偶者の同居の親族(6親等内の血族、3親等内の姻族)、別居の婚姻歴ない子どもについては、契約の対象となる車に乗車していない場合(タクシーやバス、他人の車、歩行中など)の事故についても補償の対象となります。

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車両保険

他人の損害を賠償する自賠責保険や対人賠償保険、対物賠償保険と異なり、自動車保険を契約している自分の車の損害に対して、修理費用などを保険金で支払うことが出来る保険です。

交通事故、イタズラ傷、盗難、飛び石などによる傷、台風や洪水などの自然災害などで車がダメになった場合など、程度は様々ですが自分自身の故意や違反によって負った損害でなければ保険金が支払われます。

新車は車両保険が必要で、古い車は車両保険は不要と考える方もいますが、保険金額の上限は時価になります。実際に修理を行った場合に、満足のいく補償が受けられないことも多々あります。

また最近は自然災害も増え、洪水で車がつかえなくなるケースも多数見受けられます。
車両保険に入っていれば、こういった自然災害により修理が必要になった場合も補償されますので、そういった危険が少しでも考えられる場合は車両保険に入っておくことをお勧めします。

任意保険に入らないリスク

任意保険に入らない=重大な事故の場合に「人生終わる」(自分家族などを含む)

それくらい大きなリスクを抱える状態と思って差し支えないかと思います。

「人生終わる」とは主に金銭的な部分ですが、大きな経済的負担が賄えない状態で負債だけを抱えてその後の人生を送ることになります。

もちろん、世帯主である場合などは配偶者や子どもにも経済的理由から様々な苦労をかけることになるでしょう。

自動車事故により、数億円の損害を賠償しないといけなくなった場合、あなたには自動車保険なしで支払う事ができますか?

家族だけでなく、友人や親族にも頼らざるを得ない状況になるのではないでしょうか。

「保険」とは、自動車に限らず、自分一人では到底立ち向かえないリスクに対して備えるものです。

そんなどうしようもなく大きな危機が潜んでいる状況で、自動車を運転する。

これが任意保険に入らないリスクです。

自動車共済とは

自動車共済とは、自動車事故のリスクに対して、特定の地域や団体で相互に助けあえるシステムで、自動車保険とほぼ同じ内容と思っても問題ありません。

自動車保険に加入するか、自動車共済に加入することで自賠責保険では賄いきれない補償を得ることができます。

民間の自動車保険会社と違い、利益を生み出すためのものではありませんので、その分掛け金が安かったりする場合もありますが、補償内容が十分でなかったりする場合も地域や団体によってはありますので注意が必要です。

主な自動車共済としては、

・こくみん共済 coop「マイカー共済」
・JA共済「家庭用自動車共済」

などが存在します。

他には、警察や教職員などの自動車共済も存在しており、在籍者が多い団体でそれぞれ自動車共済を持っていますね。

このような大きな団体の共済では母体が破綻してしまった場合の補償体制が整っていますが、中小規模の共済ではその全てが破綻に備えられているかはまちまちのようです。そのため加入する際は破たんのリスクについて、確認しておく必要があります。

現在、民間の自動車保険に加入している人が共済に加入する場合には等級割引を継承することが可能で、自動車共済から民間の自動車保険に乗り換える場合も同じです。

この場合、等級制度の違いや割引率はそれぞれに違いがありますので、補償内容や保険料などと併せて比較検討するようにしましょう。

まとめ

一歩自宅から出て車を運転したり、道を歩いている日常の中に常に存在し続ける自動車事故のリスク。

そんな風に思ってしまうと外に出るのが怖くなってしまいますが、事故が起こる確率はほんの僅かです。

しかし、その僅かな可能性の中には軽微な事故から重大な事故まで幅広く存在しています。

自分一人でどうにか出来る事故もあれば、人生が悪い方向へ大きく変わってしまうような手に負えない事故もあり、抱えきれない経済的負担に対して備えておく為に自動車保険や自動車共済が存在しています。

自賠責保険に加入することが義務付けられていていますが、その補償範囲では大きな事故の際にはほとんどの損害に対して十分な補償が出来ないことを見ていただけたかと思います。

あなた自身を守る為、あなたの家族や周りの大切な人を守る為にも、自動車保険(任意保険)には必ず加入しましょう。

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