簿記2級の勘定科目一覧表 商業簿記2級独学講座

簿記2級勘定科目一覧表

ここでは、貸借対照表、損益計算書の表示区分に応じた2級の商業簿記で学習する勘定科目の内容について説明します。

3級における勘定科目については、
簿記3級 貸借対照表の資産、負債、資本(純資産)の勘定科目一覧表

簿記3級 損益計算書の収益と費用の勘定科目一覧表

で確認してください。

ますが、ここでは貸借対照表と損益計算書の書き方、様式・表示方法について解説します。

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資産の勘定科目

流動資産

現金預金 通貨(外貨含む)及び通貨代用証券(他人振出の小切手、配当金領収証、期限到来後の公社債の利札、郵便為替証書など金融機関などに持ち込めばすぐに現金化できるもの)、当座預金、普通預金、定期預金、別段預金などの預貯金を表示します。ただし、期末日後1年を超えて満期の到来する定期預金については「投資その他の資産」に表示します。
契約資産 会社が得意先に移転した財やサービスと交換に受け取る対価に対する会社の権利(対価に対する法的な請求権除く。)。
売買目的有価証券 時価の変動により利益を得ることを目的として保有する有価証券。
別段預金 約款などに基づく預金とは違い、特約がない限り預入期間なく、通帳や証書もない預金。ただし会社が自由に使える預金ではありません。株式払込金などが処理されます。
営業外受取手形 会社の営業活動外の取引で受け取った手形。
営業外電子記録債権 会社の営業活動外の取引で受け取った電子記録債権。
短期貸付金 決算日の翌日から1年以内に回収される予定の貸付金。
未収還付法人税等 期末で確定した法人税等の額が、期中に支払った仮払法人税等の額より少ないために還付される法人税等。
未収還付消費税等 仮払消費税等の額が仮受消費税等の額を超えた場合に還付される消費税。
仕掛品 サービス業において役務収益が計上される前に発生した役務原価を一時的に計上する勘定科目。役務収益の計上により直接または期間的な対応により役務原価に振り替えられます。

有形固定資産

リース資産 リース資産の借手が賃借した資産を自己所有の固定資産と区別して計上する勘定科目。
構築物 土地の上に定着する建物以外の設備や工作物、土木設備。
機械装置 会社で販売する製品を作るための機械。
工具器具 耐用年数が1年以上の工具や器具。
建設仮勘定 いまだ完成していない段階の有形、無形固定資産を計上する勘定科目。未完成の固定資産のため減価償却の対象になりません。

無形固定資産

ソフトウエア コンピュータに特定の作業を実行させるプログラム。
ソフトウエア仮勘定 完成前のソフトウエア。ソフトウエア代金の一部を完成前に支払った時に使用する勘定。
のれん 取引先からの信頼や名声、営業上の差別化された技術など会社の活動から生じる無形の経済的な利益。
特許権 新たな発明により特許を受けた権利を権利者が一定期間独占して利用できる権利。
借地権 他人に地代を支払い借りた土地の上に建物を建てる権利。
商標権 商品やサービスの目印(商標)を独占して利用できる権利。

投資その他の資産

満期保有目的の債券 満期まで所有する意図をもって保有する社債その他の債券。
子会社株式 他の企業への支配権を持つために保有する株式。
関連会社株式 他の企業への財務及び営業又は事業の方針の決定に対して重要な影響を与えるために保有する株式。
その他有価証券 売買目的有価証券や満期保有目的の債券、子会社株式、関連会社株式以外の有価証券。
長期前払費用 一定の契約に従い継続して役務の提供を受ける場合、いまだ提供されていない役務に対し支払われた対価で、決算日から1年を超えて費用となるもの。
前払年金費用 退職金の積立額が退職給付引当金を超えた額。
退職給付に係る資産 連結財務諸表において退職給付債務から年金資産を控除した借方残高を資産計上したもの。
長期貸付金 決算日から1年を超えて回収される予定の貸付金。
不渡手形 不渡りとなった手形で、正常な手形債権と区別するためのもの。
繰延税金資産 当期の課税所得の計算で損金不算入もしくは益金算入され、将来において損金算入もしくは益金不算入とされるもの。

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負債の勘定科目

流動負債

返金負債 得意先から対価を受け取っているものの、その対価の全部又は一部を返金する可能性のあるもの。
契約負債 商品やサービスを得意先に移転する前に得意先から対価を受け取ったもの、または受け取る期限がきているもの。
営業外支払手形 営業活動以外の取引で振り出した手形。
営業外電子記録債務 営業活動以外の取引で発生した電子記録債務。
短期借入金 決算日から1年以内に返済予定の借入金。
未払固定資産税 未払いの固定資産税。
未払賞与 来期に支払う賞与のうち、当期の負担として確定しているもの。
商品保証引当金 販売した商品の一定期間内の故障を無料保証する場合、来期以降に見込まれる修理費のうち当期までに負担すべきもの。
製品保証引当金 得意先との契約により製品について合意された仕様に従っていない場合、修理などを無料でする場合、来期以降に見込まれる修理費のうち当期までに負担すべきもの。
賞与引当金 来期に支払う賞与のうち、当期の負担に属するもの。
役員賞与引当金 役員に対して来期以降に支払う賞与のうち、当期の負担に属するもの。
修繕引当金 数年に一度の大規模修繕に備え、来期以降に行われる修繕のうち当期までに発生しているとして見積もったもの。

固定負債

繰延税金負債 当期の課税所得の計算で損金算入もしくは益金不算入され、将来において損金不算入もしくは益金算入されるもの。
リース債務 リース資産を計上した時に計上される債務。
退職給付引当金 従業員の退職金の支払いに備えた引当金。
退職給付に係る負債 連結財務諸表における従業員の退職金の支払いに備えた引当金。
長期借入金 決算日から1年を超えて返済予定の借入金。
長期未払金 決算日から1年を超えて支払予定の未払金。
預り保証金 決算日から1年を超えて支払いが見込まれる預った保証金。

純資産の勘定科目

自己資本

株式申込証拠金 新株の発行時に、新株の引受人から申込証拠金として払い込まれた預り金。
資本準備金 株主から出資された株式払込金のうち、資本金とされなかったもの。
その他資本剰余金 資本剰余金のうち資本準備金以外のもので、減資差益や自己株式処分差損益など資本金や資本準備金の減少によって生じる剰余金。
任意積立金 欠損填補積立金や配当平均積立金、別途積立金など会社の将来の計画に従って積み立てられる積立金。

評価・換算差額等

その他有価証券評価差額金 決算でその他有価証券を時価評価し、評価差額の合計額を純資産に計上することで計上されるもの。

非支配株主持分

非支配株主持分 連結財務諸表において、子会社の持ち分のうち、親会社の持ち分以外のもの。

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収益の勘定科目

売上高

役務収益 サービス業において得意先との契約によるサービスの提供が終了した時に計上するもの。
売上割戻 得意先に提供した商品やサービスの量に応じて、あらかじめ決めておいた一定の割合の金額を購入者に戻すもの。

営業外収益

受取配当金 株式を所有することで受け取る配当金。
有価証券利息 国債や社債を所有することで受け取る利息。
有価証券売却益 売買目的有価証券を売却することで得た利益。
有価証券評価益 決算において売買目的有価証券が時価評価され取得原価を超えた超過部分。
〇〇引当金戻入益 決算において引当金を見積もった額が、前期までに見積もった額より少ないために戻し入れたもの。
為替差益 外貨建ての資産を日本円に換算した時に生ずる利益。

特別利益

保険差益 災害により滅失した固定資産の帳簿価額を超えて受け取った保険金。
負ののれん発生益 純資産より少ない金額で会社を買収したり合併したことで発生する利益。
投資有価証券売却益 その他有価証券を帳簿価額を超える金額で売却したことで発生するもの。
固定資産受贈益 固定資産をもらい時価評価した時の利益。
国庫補助金受贈益 固定資産を購入したことで国や地方から受け取った補助金。
工事負担金受贈益 電気やガスなどの利用者が工事代金の一部を負担した時に計上するもの。

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費用の勘定科目

売上原価

役務原価 サービス業において得意先との契約によるサービスの提供に直接要する費用。
棚卸減耗損 商品などの棚卸資産の実地棚卸の結果、帳簿残高より実地棚卸数量が少ない場合に帳簿残高を実地棚卸数量に合わせることで生ずる損失。
商品評価損 期末に保有している商品の価値が下落し、正味売却価額が減価より低い場合に、正味売却価額まで原価を下げたことによる損失。
仕入割戻 仕入先から購入した商品やサービスの量に応じて、あらかじめ決めておいた一定の割合の金額を仕入先から受け取るもの。

販売費及び一般管理費

賞与 従業員に支払うボーナス。
役員賞与 役員に支払うボーナス。
退職給付費用 従業員に将来支払うと見込まれる退職金のうち当期に発生したと見込まれる費用。
〇〇引当金繰入 将来の特定の費用又は損失であって、その発生が当期以前の事象に起因し、発生の可能性が高く、金額を合理的に見積もれるもののうち当期の負担に属する金額。
研究開発費 新しい知識の発見や新しい製品の開発、改良のために発生した費用。
のれん償却 無形固定資産に計上したのれんのうち当期に費用化したもの。
ソフトウエア償却 無形固定資産に計上したソフトウエアのうち当期に費用化したもの。
特許権償却 無形固定資産に計上した特許権のうち当期に費用化したもの。
支払リース料 オペレーティングリースにおける支払リース料やオペレーティングリース取引において賃貸借処理した場合のリース料。
福利厚生費 従業員に対する福利厚生にかかる費用。
保守費 メンテナンスにかかる費用。

営業外費用

創立費 会社設立前までに設立のためにかかった費用。
株式発行費 株式募集のための広告費、金融機関の取扱手数料、変更登記の登録免許税など株式の交付等のために直接要する費用。
開業費 会社の設立後、営業開始の時までに要する費用。
電子記録債権売却損 電子記録債権を割り引いた時にかかる費用。
手形売却損 手形を割り引いた時にかかる費用。
債権売却損 債権を売却した際に、債権の帳簿価額が売却額を上回ることで生ずる損失。
有価証券売却損 売買目的有価証券を帳簿価額を下回る価額で売却したことで生ずる損失。
有価証券評価損 決算において売買目的有価証券が時価評価され、時価が取得原価を下回った部分。
為替差損 外貨建ての資産を日本円に換算した時に生ずる損失。

特別損失

投資有価証券売却損 その他有価証券を帳簿価額未満で売却したことで発生する損失。
火災損失 火災により失った資産の帳簿価額。
固定資産除却損 固定資産を除却した時の固定資産の帳簿価額。
固定資産圧縮損 国庫補助金などで取得した固定資産を圧縮記帳した時に発生する費用。

法人税、住民税及び事業税

追徴法人税等 法人税等の申告漏れや無申告が発覚した場合に追加で支払う税金。
還付法人税等 中間納付した法人税等が決算で確定した法人税等を超えることで、戻ってくる税金。
法人税等調整額 税効果会計を適用した時の法人税、住民税及び事業税の調整額。

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その他の勘定科目

未決算 資産が消失や盗難になった場合で保険が掛けられている場合、保険金の額が確定するまでは実際の損失額が確定しないため、保険金の受取額が確定するまで一時的に処理する勘定。
保証債務見返 債務を保証した際に備忘的に記録する保証債務の相手勘定としての借方の勘定科目。
保証債務 債務を保証した際に備忘的に記録する貸方の勘定科目。
支店 支店に主要帳簿を設置した時に、本店において支店との取引から生じる会社内部の債権・債務を表す勘定。
本店 支店に主要帳簿を設置した時に、支店において本店との取引から生じる会社内部の債権・債務を表す勘定。
非支配株主に帰属する当期純利益 子会社が獲得した利益のうち、非支配株主に帰属するもの。
非支配株主に帰属する当期純損失 子会社が計上した損失のうち、非支配株主に帰属するもの。